チームリーダーになったら読む5冊。SEの仕事の全体像から、人を壊さないマネジメントまで
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チームリーダーや、その先のマネジメントの立場に進むときに読んだ5冊を、読む順番と一緒に紹介します。
リーダーになると、自分のコードを書くことに加えて、仕事の全体像をつかむこと、立場の違う人と話を合わせること、プロジェクトを進めること、メンバーが働き続けられるようにすることが、同時に求められます。今回の5冊は、その一つひとつに対応しています。
5冊を読む順番
おすすめの順番は次のとおりです。
- 『SEの基本』で、SEの仕事の全体像をつかむ
- 『「具体⇔抽象」トレーニング』で、具体と抽象を行き来する考え方を身につける
- 『システム開発と「具体と抽象」』で、その考え方をシステム開発の現場に当てはめる
- 『よくわかる最新PMBOK第7版の活用』で、プロジェクトマネジメントの標準を知る
- 『人が壊れるマネジメント』で、メンバーを追い詰めない進め方を学ぶ
前の2冊で考え方の土台を作り、後ろの3冊で、システム開発、プロジェクト、人と、対象を広げていく流れです。
1冊目、SEの基本
SEの仕事を一通り説明する定番の入門書です。2022年に出た新版では、IoTやAI、ビッグデータなど、最近の IT 業界の情報が盛り込まれています。
実装やテストを中心にやってきた人がリーダーになると、自分が担当していなかった工程のことも聞かれるようになります。そのときに、仕事全体の地図として役に立つ本です。
私が読んだのは2009年の版です。2022年2月に新版が出ているので、これから買うなら新版がいいと思います。
SEの基本
この1冊ですべてわかる
この本には新しい版があります(新版・2022年2月発売)。これから買うなら新しい版がおすすめです。
2冊目、「具体⇔抽象」トレーニング
抽象化と具体化を行き来する考え方を、問題を解きながら身につける本です。「目覚まし時計、懐中電灯、旅行代理店、カメラ、お金の共通点は何か」のような問題が、たくさん出てきます。
リーダーになると、上からは抽象的な方針が降ってきて、メンバーからは具体的な相談が上がってきます。その間に立って、話の抽象度をそろえて伝え直すことが増えます。この本は、そのための頭の使い方を練習する本です。新書なので、すき間の時間にも読み進められます。
3冊目、システム開発と「具体と抽象」
2冊目と同じ細谷功さんが、具体と抽象の考え方を、システム開発の現場に当てはめた本です。2026年7月に出ました。
「で、具体的に何を作ればいいんですか」と聞き返したくなる指示や、要件定義で合意したはずなのに成果物を見せたら「そうじゃない」と言われる場面。こうした行き違いを、立場によって考えている階層が違うことから説明しています。第1章では、受託開発やSESという契約の形と、「言われたことは得意だが提案は苦手」という課題との関係にも触れています。
2冊目で身につけた考え方を、自分の仕事の言葉で読み直せる本です。言われたものを作る側から、何を作るかを提案する側に進みたい人に向いています。
4冊目、よくわかる最新PMBOK第7版の活用
プロジェクトマネジメントの標準である PMBOK ガイドの第7版を、図を使って解説する本です。著者は PMBOK ガイドの翻訳チームのリーダーを務めた鈴木安而さんです。
第6版までの PMBOK ガイドは、プロセスを中心に書かれていて、合計で1000ページを超えていました。第7版は原理・原則を中心にした書き方に変わり、ページ数は約半分になっています。この本では、第7版の8つのパフォーマンス領域を1章ずつ取り上げ、現場でどう使うかを説明しています。プロジェクトに合わせてやり方を調整する、テーラリングの章もあります。
PMBOK ガイドそのものを最初から読むのは大変です。まず全体像をつかむ1冊として向いています。
5冊目、人が壊れるマネジメント
プロジェクトの現場で、人が意欲を失ったり、心身のバランスを崩したりしてしまう原因を、50のアンチパターン(やってはいけない型)としてまとめた本です。
アンチパターンは、タスク、プロジェクト計画、コミュニケーション、キャリア、組織・環境の5つに分かれています。「指示が曖昧で壊れる」「マイクロマネジメントで壊れる」「非現実的な締切りを設定されて壊れる」のように、一つずつの見出しが具体的で、それぞれに回避の仕方が書かれています。
本の中では、こうした不適切なマネジメントの多くは悪意から起きるのではなく、成果を出さなければならないというプレッシャーから起きる、と説明されています。リーダーになったばかりのころは、自分が追い込まれている分、気づかないうちにメンバーを追い込んでしまいがちです。先に読んでおくと、自分の言動を見直すきっかけになります。
管理職の試験を控えているなら
リーダーのあとに管理職への登用試験がある会社では、NMAT のような適性検査が使われることがあります。私が受けたときの対策本の使い方は、「NMAT対策本4冊をこの順番で使った」にまとめています。